腰の痛み
腰は体の要(かなめ)。痛みを放っておくと大変なことに!
腰の骨(腰椎)は五つありそれぞれ上下つながっていて、全体で大きな上半身の動きを可能にしています。また、背中(胸椎)とは違い肋骨の支えがなく、腹筋や背筋などまわりの筋肉で支える構造になっていますので、それらの筋肉の衰えやバランスの悪さが、腰の筋肉の疲労や腰椎に大きな負担をかけていきます。
腰椎同士をつないでクッションの役目をしている椎間板にも影響すると、足にしびれが出てくることがあります(椎間板ヘルニアによる座骨神経痛)ので早めにメンテナンスしましょう!
ここで、腰の痛みで整骨院に来院される方の、代表的なものをご紹介します。
椎間板ヘルニア
椎間板は本来水分が豊富で弾力性に富んでいますが、加齢などで水分が減り、繰り返し負荷がかかると、中の髄核が飛び出してしまいます。髄核だけとは限らず線維輪や終板の一部も伴っている。これが周囲の神経を圧迫することで、痛みを起こすのが椎間板ヘルニアです。
- 「好発年齢」
- ・20〜40歳代
-
→10歳代の若年発症例は家族集積性で遺伝背景があるとの報告もあります。
10歳代の増加の原因は肉体が成人並の体格になってきている為でもあります。
- 「好発部位」
- 4/5 次いで L5/S1
- 1/2、L2/3の上位のものは2〜4%である。
腰椎分離・辷り症
上、下関節突起間部にて椎体、上関節突起、横突起、椎弓根を含んだ椎体前方部と下関節突起、椎弓、棘突起を含んだ椎体後方部とが骨性連絡を欠くものをいう。
- 「好発年齢」
- 脆弱な発育期にみられ、8歳以降に発見される。
- 発生ピークは13,14歳
筋・筋膜性腰痛
筋・筋膜性腰痛症とは腰の筋肉の過緊張の発生やそれに伴う筋繊維の損傷を起こしたために起こる、腰痛症を指します。
筋・筋膜性腰痛は文字通り筋肉に由来する腰痛で、不用意に体をひねったり、
重いものを持ち上げようとして発症する場合が多いです。一方で、長時間同じ姿勢・無理な姿勢でいたために筋肉が疲労して起こる場合や、運動不足・肥満などで起こる場合もあります。
椎間関節性腰痛
長時間の立位などで腰椎の前弯が増強して状態では後方にある椎間関節に非生理的な機械的ストレスが加わることにより椎間関節の適合性が悪くなり関節面に大きな圧が加わり痛みとして出現する。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は50歳以降を好発年齢とし、加齢など様々な原因で、骨・関節・椎間板・靭帯などが肥厚し神経が通る管(脊柱管)が狭くなり神経や神経の血行を阻害し腰・下肢痛やしびれをきたす疾患です。分類には神経根型・馬尾型・混合型の3種類からなります。
- [症 状]
- 100mや10分程歩くと歩けなくなってしまい休むとまた歩く事が出来る間欠性跛行やしびれ、知覚鈍麻や脱力感に加え膀胱直腸障害を呈することがあります。
椎間板炎
椎間板炎では脊椎の個々の骨(椎骨)の間の椎間板が侵されます。椎骨の間の小さい空間における腫脹により椎間板が圧迫され、痛みが生じます。
腰痛を軽減させる3つのポイント(リハビリ)
①柔軟性
腰痛に苦しむ方にこそ意識していただきだい点。
筋肉や靭帯の可動域を広げることで不意の衝撃に強くなり、同時に筋肉への血流も増加し痛みの緩和とトレーニングの効果アップを期待。
②安定性
体幹の筋肉を強化することで腰を安定させ、腰椎や椎間板にかかる負担を軽減させることができ脊椎の身体の柱としての役割を筋力でサポートすることで、腰痛のリスクを減らす。
③バランス
いくら筋力で強化しても、バランスが悪く偏っていれば一方への負荷が生じ 腰への負担は減らせず、誰しも無意識的に利き腕・利き足や得意な部分ばかり使いがちで鞄を持つ際も定期的に左右で持ち替えたり足を組む際も組み替えることが大事。